司馬良太郎「国盗り物語」

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編集長 今回は、釣り人の間ではよくある「師弟」にまつわるようなお話を聞かせて頂けたら、と。
大年 それだったら、世は正に乱世のはじまりの頃のお話ですが、斉藤道三と織田信長の話が面白いかと思いますよ。

編集長 斉藤道三と織田信長ですか?
大年 そう。これは司馬良太郎の「国盗り物語」の一~二巻なんですが、ご存知の通り斉藤道三の娘・濃姫と織田信長が結婚して、道三と信長は義理の親子関係なのですが、どうも2人には「師弟」に似た感覚があったのではないかと思っています。

編集長 一―二巻は斉藤道三の話なのですね。
大年 文庫本は四巻までで、一―二巻が斉藤道三編、三―四巻が織田信長編となっています。坊さんから油屋に、油屋から大名にと、乗っ取りを続けて昇りつめた斉藤道三のサクセスストーリーが道三編です。道三はその後尾張をわがものにする為に信長と濃姫との政略結婚をすすめたのですが、信長のほうが器が大きかった。

編集長 信長は斉藤道三をどのようにとらえていたのでしょう?
大年 まあ、この本は司馬さんの考えたストーリーで史実がこの通りかどうか分かりませんが、信長は道三の「中世」から脱皮する革新的な戦略の立て方というものを吸収していったのは間違いないでしょう。

編集長 結果、弟子に追い抜かれてしまったのでしょうか?
大年 信長は道三の夢を受け継ぎ、それをはるか大きなものにした。そういう人間関係は釣り人の師弟関係でもあるのでは?

編集長 そうですね。教えてもらった方が先生を追い抜いて、もっともっと釣るようになってしまう事は多々あると思います。それでも、やはり弟子はいつまでたっても師匠に頭が上がらない場合が多いです。

大年 信長も道三に対してそういう意識があったかも知れないですね。
編集長 ありがとうござました。

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